こんにちは、たつごんです。
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この記事では、じっちゃまこと広瀬隆雄氏の米国株投資についてまとめています。
今回は、主に“次回の決算でAmazonは黒字を出せないと考えられる理由”についてじっちゃまの意見をまとめました。
三洋証券、S.G.ウォーバーグ証券(現UBS証券)、ハンブレクト&クィスト証券(現J.P.モルガン証券)を経て、2003年、投資顧問会社・コンテクスチュアル・インベストメンツLLCを設立。長年、外国株式関連業務に携わっており、特にBRICsをはじめとした新興国市場に詳しい。米国フロリダ州在住。(ZAI)
じっちゃまの解説を聞いてから運用成績が良くなってきているので、
そこで参考・勉強になったことをこのブログでまとめて発信をしています。
※重要ですが、投資の判断は自己責任でお願いします。
次回の決算でAmazonは黒字を出せないと考えられる理由【じっちゃま米国株】
それでは、次回の決算でAmazonは黒字を出せないと思う理由に関して、じっちゃまの意見をまとめましたのでご紹介していきます。
Amazonの決算は決して良くなかった!?次回の決算が悲惨な結果になると考えられる理由とは?
ややこしくなってしまった米国の会計原則。手計算でやらないと正確なEPSを出せない決算を出したAmazon。
今回の決算でフォードとAmazonは明暗が別れました。両方の会社ともリビアン(RIVN)というEVのトラック会社に投資(株式保有)をしています。
最近、アメリカの会計原則が変わって、期中にそういった株式を持ち合っている相手企業の株価が動いた場合、その含み益の増加あるいは減少を決算に反映させなさいというルールになりました。
これは非常に改悪、ややこしい会計になってしまう原因を作っているのですが、それで今回Amazonで言えばEPSは27ドル75セントという数字が報告されていますけれども、そのうちの大部分20ドルくらいはリビアンの含み益の増加がEPSのアップサイド要因でした。なので、実際のEPSつまり営業ベースでのEPSは6ドル50セントとかそのくらいの数字だったんです。
そういうのがもの凄く分かりにくいし、オペレーテッドEPSを求める時には税引き前なのか税引き後なのか分かりにくしでそうしたことがいっぱいあって、Amazonの決算発表があったときには数字を見て「なんかこれ特殊要因が入っているな」と思って特殊要因を除去してクリーンなEPSに求めるのに1時間くらいかかりました。
なので、僕は決算出た後になるべく早く決算に関するノートを出そうと思っているのですが、自分で手計算でやらないと正確なEPSは計算できない不親切なリリースをAmazonは出していましたね。
決算発表後に株価暴騰したAmazon。不自然に吹かされた数字だということを忘れないで。
決算発表後に株価暴騰していましたけれども、それは決算EPSがもの凄くアップサイドで入ってきたからと言う人も多いのですが、数字を見ていないと思います。
今、Amazonは何%で成長しているか知っていますか?第4四半期の売上高成長率は9.4%、来期の成長率は恐らく5.5%くらいなはずです。だから、Amazonという会社は急成長しているのかしていないのかと聞かれると、「成長率は5.5%…」としか言いようがありません。
そして、それはトップライン、売上高の成長率です。ボトムライン、EPSの成長率はもっと高いだろうということなんですけれども、今回の決算で言えば予想数字3ドル50セントに対して28ドルで入ってきたわけで、そのうちの大部分はリビアンというEVのIPOで不自然に吹かされた数字です。それを除去するとオペレーティングベースのEPSは6ドル~6ドル50セントぐらいだったと思います。
リビアンの株価が100ドルだった時のこと。今の株価60ドルを考えると次の決算はマズいことになる。
しかし、ここが大事なのですが、それはリビアンの株価が12月末に決算締めたとき(株価100ドル)にそういうバリュエーションだったわけで、今は60ドルなので次の決算では値洗いしてやるとリビアンの持ち株はマイナスになると思います。EPSに対するインパクトは-10ドルくらいになるはずなんですよね。
そうすると、リポーテッドベースで言うとAmazonは次の決算でリビアンがあるから黒字が出せません。それは会計のことなので実際に黒字は出せるとは思いますけど、少なくとも見かけ上は黒字が出せない形になっていると。
だから何か言いたいかと言うと、アメリカで一般的に受け入れられている会計原則をそのまま当てはめて「27ドルEPSだった!(パチパチ)」というのは全く意味がないことなんですよ。何も経営の実態を正確に伝えていないものなんですよね。
だから、Amazon勝ったとか負けたとかを議論していること自体がバカバカしくて、実態は売上高は5%くらいでしか成長していない、それがボトムラインです。
じっちゃまが推薦する株式投資本3選
╲「テクニカル分析はこういうもの」という本質がわかります!/
マーケットのテクニカル分析
深く掘り下げている理論的な本ではなく広く浅く網羅的な本といったイメージです。
600ページという分厚さですが、書かれている事はテクニカル分析の基本的事項を図解と併記されており、とても読みやすくなっています。
誤記はあるようですが、親切なレビュアーさんが訂正してくれていますので参考に。
1000円弱のトレード本を何冊も買うより、この本をじっくり何周もかけて読む事をお薦めします。(Amazon)
╲ウィリアム・オニールの投資を深く学びたいなら/
オニールの成長株発掘法
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╲米国株投資をするなら必需品です!/
アノマリー投資(日本語版)
これは凄い。不景気の最中に執筆されているにもかかわらず、2020年に至るダウ平均の暴騰をかなり的確に言い当てている。今現在読んでいる最中だが、あまりにも有益な情報が多過ぎて付箋だらけになる。(Amazon)